「日本人が英語を話せない理由」に物申す
よく「日本人は英語を話せない人が多い」と言われるが、 中学校から(最近は小学校から?)勉強しているのに、 なぜ日本人は英語を話せない、と言われてしまうのだろうか?
こんなありふれた話、もうすでにいろんなところで語りつくされていると思うが、 なぜか、どれも筆者は納得できないものばかり。 申し訳ないが、どうも筆者には、巷で挙げられている「日本人が英語を話せない理由」が 単なる言い訳にしか聞こえない。つまり……
「日本人が英語を話せない理由って、こーんなにあるんだからさ…… 日本人が英語を話せないのは仕方ないよね? ねっ??」
……ってな感じで。まぁ、確かに、その分析が正しければ、その話せない理由を払拭する方法を探せばいいけど…… どうしてもそれが正しい分析をした結果だとは思えない。
そろそろ、そういう上っ面な「日本人が英語を話せない理由」ばかりを挙げるのをやめて、 本質的な議論をしませんか? ……という問題提議をするのが今回の記事の目的。
日本人が英語を話せない理由はたったの一つ
日本人が英語を話せない理由は、巷であれこれ挙げられていますが、 筆者は、これ一つだけだと思っています。
もしかしたら、当たり前すぎて議論にすらなっていない事項なのかもしれませんが、 日本人が英語を話せない理由はたったのこれだけです。
だって、日本にいても生活の中で(≒ 生きるために)英語が必要になれば、 どんなにイヤでも英語をしゃべるようになるのは容易に想像できるでしょう?
「日本人が英語を話せない理由」と勘違いされている要因
個人的に筆者が思う「日本人が英語を話せない理由」と勘違いされている要因を挙げて、 なぜそれが勘違いだと筆者が考えているのかを紹介。
日本語と英語は文法が大きく異なっているから?
逆に、日本語と似ている言語と言えば韓国語。どうやら単語や文法が非常に似ているのだとか[1]。 もし、日本人が英語を話せない理由の一つが「日本語と英語は文法が大きく異なっているから」であれば、 韓国語も英語と文法が大きく異なることになるので、 お隣に住む韓国人も、われわれ日本人と同じように英語が苦手なんだろうなぁ……と思いますよね?
でも、残念ながら……韓国は、TOEICの平均が679点 (L: 370点, R: 309点)で、 日本のTOEIC平均 516点 (L: 288点, R: 228点)よりも150点以上高いです[2]。 はい、ここで日本人が英語を話せない理由の一つが「日本語と英語は文法が大きく異なっているから」というのは 破綻しましたね。
では、なぜ韓国では、日本と同じように母国語と英語とでは文法が大きく異なるのに、 韓国の方が英語ができるのでしょうか? これは、韓国では生きていくうえで英語を使わざるを得ない状況がある、 というのがその理由の一つになっているようです。
ReaJob English Labによれば[3]……
韓国では国の経済の80%以上を対外貿易に依存しているので、英語圏を中心とした海外企業とのセールス交渉が より必要になっているのです。もちろん使用される言語は英語がメインとなります。
……だそうです。ちなみに、日本の貿易依存度はおよそ30%のようです。
ね、生活の中で英語を使う必要性を感じていれば、 母国語と英語の文法が大きく異なっていようがまったく関係ない、と思いませんか。
まとめ
今回は、「日本人が英語を話せない理由」としてあげられている「日本語と英語は文法が大きく異なっているから」が 実は勘違いなんじゃないか、という指摘をしてみました。
英語を話せるようにしたければ、「文法ガー」なんて言ってないで、 (日本での)生活の中で英語を使う必要性を感じられるように、 自分の周りの生活環境を変えるのが手っ取り早いと思います。
他に挙げられている「日本人が英語を話せない理由」についても、今後もツッコミを入れていきたいと思います。